おばあさんの魔法の手 蘇る糸紡ぎ

戦乱の時代をサバイバルしたおばあさんたちが、伝統のほわほわ手紡ぎ糸を復活させました。3人のおばあさんから始まったこのプロジェクトとは、現在、国内5か所の村で展開しています。

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蔵に眠っていた糸車

いちど途絶えた「手の知恵」を蘇らせるのは容易ではありません。

村々を訪ね歩き、かつて糸紡ぎの名人と呼ばれた3人のおばあさんに出会いました。「道具があれば今でもできる」ということでした。

でも道具がありませんでした。日本から糸紡ぎ道具を持ち込むことも検討されました。しかし、おばあさんたちは頑なでした。
「昔から使っていた道具じゃないと、手が動かない」...

大工さんのコーさんに出会いました。コーさんは、ふと、蔵のなかに、亡くなった父親が作った手紡ぎの道具一式が残っていたかもしれないと...思い出しました。
探してみると、やっぱり残っていました。

50年前に作られた道具が、長い戦争の時代を経て、忘れ去られたまま埃をかぶって残されていたのです。

コーさんは、それをもとに、子どものころに手伝った父親の仕事ぶりを思い浮かべて、自ら道具を試作しました。幾度かの失敗を経て、できました。

わたしたちが有機農法で育てた綿花で、おばあさんたちに糸を紡いでもらいました。
昔と変わらない、ほわっと優しい、手紡ぎ糸ができました。

こうして、2008年10月、コンポンチャム州スレイサントール地区プレックダンボー村で、プロジェクトがスタートしました。

広がるおばあさんパワーの輪

いったんプロジェクトがスタートすると、「わたしだって、できる」と、たくさんのおばあさんたちが集まりはじめました。
現在、コンポンチャム州、カンダール州の4つの村でワークショップを開き、70代のおばあさんを中心に、およそ100人が糸を紡いでいます。
娘や孫の世代への「手の知恵」の伝授がはじまっています。

さらに、バッタンバン州のスダウ村で、地雷被害者家族によるワークショップがはじまりました。(地雷原を綿畑に 希望の発信源として参照)

手紡ぎの技は、19世紀から母から娘へと引き継がれてきました。
おばあさんたちは、15歳のときから手紡ぎを母親たちから教わり、体で覚え込みました。
紡ぐ姿は、ダンスのように優雅です。

糸には、苦難の時代を生き抜いてきたおばあさんたちの力と優しさが滲んでいます。
手をかけ、心をこめたカンボジアの手紡ぎ糸を、日本のみなさんにお届けします!

「地雷原を綿畑に」プロジェクト
「おばあさんの魔法の手」プロジェクト
「よみがえる綿の島」プロジェクト

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